人は、自分のアンテナの向く方へ体力やお金を消費します。
場所や音楽、食べ物やスポーツなど、「好きなもの」が一つあるとしたら、
それに合わせてライフスタイルも変わってきます。
その代表とも言えるのが「ファッション」です。
ヒップホップが好きならB-BOY、皮ジャンを着たバイカー、
センター街に集うギャル、野球のアンダーシャツがTシャツ代わりの草野球メンバー、A-boy、ゴスロリ少女etc・・・
極端ではなくとも、誰にも少なからずその傾向があるはず。
このことを「競輪場」という場所で考えてみました。

舞台は「平塚競輪場」、別名Shonan Bank。
私自身、初めて足を踏み入れる場所です。
平日の昼間だというのに数ある駐車場はほぼ満車で
沿道には交通規制がかかっています。
門を入ると、タバコの煙と「おじさん」の匂いに包まれます。
車の数と比例する沢山の人達の9割は、紺、ベージュ、茶系のジャケットにスラックスに野球帽を被っています。
手には赤鉛筆と競輪場で配布される出走表。
咥えタバコで眉間に皺を寄せながら仲間とレースについてあ〜じゃないこ〜じゃない真剣に語り合っています。
「競輪が好き」→「競輪場に行く」→「一張羅の競輪ファッションで観戦したい」→「赤鉛筆」という方程式がここで完成されていました。
そこにはまさしくTPOというルールが存在するのです。
「お茶会には和服で」とか「就職活動にはスーツで」というのと同じように
競輪を楽しむにはそれなりの服装と持ち物が必要なのです。
もちろん、ちゃんとした理由があってこそのルールです。
スラックスはGパンなどよりもフットワークがよく、
大きめのポケットが付いているためサイフや新聞を持ち歩くのに適しています。
ジャンパーは、胸ポケットに鉛筆や車券を入れておけば必要なときにすぐ取り出せます。袖口にリブがあるので何かを書く時に邪魔になりません。裾も短いのでお尻のポッケに差した競輪新聞が折れ曲がってしまったり引っかかってしまうというような心配もありません。
競輪選手には赤や青、黄色などのVIVIDな色が割り当てられているので、観客はそれらの邪魔をしない色を身に着けることで混乱を避けます。
キャップを被ることで、全体のまとまりがでてスタイリッシュにきまります。保温効果も期待できます。
出走表と赤鉛筆は言うまでもありません。
これらが無いとなにも始まりません。
シド・ヴィシャスからギターを取り上げるわけにはいかないのです。
これらのことから、「服装は趣味に大きな影響を受ける」ということがいえます。もちろん例外もありますが、競輪場という一つのテーマに沿った場所で9割の人が同じ傾向を示したことで確信を得ました。
以上で考察を終わります。

↑湘南地区にこんなに人が集まる場所がある。
試合模様が映される液晶は恐らく西神奈川一。

↑使い方が難しいらしく全く人気のない自動券売機。